好きやねん

そして、今に至る。

(まだこないのか…?藤原…)

一ノ瀬が気にくわないからこんなにも
気になるというのが
一番の理由であったが、
俺には疑問があった。
それは、なぜきたばっかりの転校生
藤原が一ノ瀬を知っていたのか、
それと知っていたとして
なぜ下の名前で呼び合うほど
親しいのか、それが疑問で
仕方がなかった。

しばらく考えこんでいると、

「や、矢野!おはよう!」

若干噛みつつも明るい笑顔で
あいさつをしてきた、藤原。

「おはよう、藤原。」

俺は精一杯の笑顔で笑った。

「もう朝は弱いであかんわぁー
全然起きれへんもんー」

そういってふわぁっとあくびをしている
藤原に

「なぁ、藤原って一ノ瀬と知り合いなの?」