卒業して、春休みの2週間、思いっきり遊んで、新しい制服に袖を通したら、また、同じ仲間に会いに、学校に向かう。
今日から通う高校は、町の高台にある。学校目前にして、めちゃくちゃ長い坂があるから、遅刻ギリギリで家なんて出たら完全アウトだ。
そんなことを思いながら坂を登る。校門直前では、まだ、少し寒さを残した四月でも、じっとり背中に汗をかいている。
男女共にブレザーの制服。坂を登りきって、クラス表を見る入学生のほとんどが真新しいブレザーを脱いでいた。
クラス表から、自分の名前と自分のクラスを探す。
この町に中学は3つあるが、高校は2つしかない。つまり、少しだけ中学より人数は多くなる。と言っても、小さな田舎町、顔を知らないような人はほとんどいない。
中学の時より少し増えた人数でも、自分の名前を探すことは容易いことどった。
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宮城 あおい
宮城あおい、これが俺の本名。正直男であおいって名前は恥ずかしい。しかも漢字ならまだしも、ひらがなだ。
いまどき、キラキラネームとか、出てきているが、それと同じくらい恥ずかしい。

