「兄さんは…うん、その格好だからね。そう見えないから大丈夫なんだと思うよ?」


ああ、そう言う事。


男の姿なら大丈夫なのね。


あ、ということは、女って余計にバレたらダメじゃん。


まぁ、バレるようなヘタはしないけど。


「なるほど。…おっと、俺はもういくぞ。そいつらのことよろしくな」


ポンと頭を撫でると、ニコッと玲也は笑った。


麗もだけど、玲也も結構笑わないんだよね。


でもたまに撫でたりすると、笑ってくれたりするんだ。


「うん、任せて。気をつけて」


「おう、じゃあな」


玲也に手を振り、急いで学校を出る。