「…押しの強い人が来ても1人で大丈夫か?」


「もちろん!コタさんで慣れたからね!」


「俺?!ゆー君!俺ってそんなに押し強いんか?!」


涙目で聞いてくる光汰から顔を背ける。


…多分ね、みんな思ってることだと思うよ。


だけど正直に言うとめんどくさいから言わないけど。


「ゆー君?!」


「だから!私はゆー君じゃないから!」


いい加減に覚えて!!


「…もし、またあんなことになったら…?」


〝あんなこと〟


それはそこで伸びている修平がしたことを指しているんだろう。


私もその答えには気になった。


麗が大丈夫って言っても、トラウマがすぐに消えるわけじゃないから。


じっと麗の答えを待っていると、麗はふわりと、キレイな笑みを見せた。


「大丈夫だよ。その時は玲也が守ってくれるでしょ?」


「…ふっ、仕方ないね。悠里くんにバトンタッチするまで、麗を守るよ」


麗の答えが聞けて良かったね、玲也。


もう自分1人でなんでも抱えこまないで。


玲也にはもう、白龍という仲間がいるのだから。