桃の姫〜最強姫の愛した族〜

「やっぱりユウさんたちも黒狼だったんですね」


「まぁね。僕たちはユズについて行くと昔から決めているし」


私が族を作ると言った時、即答で僕たちも入ると言った時はさすがに驚いたけどね。


もともと誘うつもりだったから良かったんだけど。


「あ、ユズ。あのことも言っとかなくていいの?」


〝あのこと〟とはきっと組のこと。


後で言うより、今言った方がいいんだろうけど…。


余計に混乱しないといいけどなー。


「なんだ?まだ何か隠してるのか?」


「隠してるとは失礼ね」


隠したくて隠してるわけじゃないし。


まぁ、隠しとかないと玲也たちに被害が及ぶ可能性が高いんだけど。


「光汰、さっき柚瑠は本名じゃないって言ったよね?」


「覚えとるで。あれには驚いたさかいな!」


「だろうね。でも本名ではないけど、偽名ってわけでもないんだよ」


不思議な顔をする光汰。


まぁ、普通はそうだよね。


本名の他にもう一つ名前があるなんておかしいもん。


だけどそれは一般家庭の場合の話。


私は普通じゃないから。