「玲也、麗。それは本当か?」


あー、2人に聞いても…。


「わからないです」


「わからない?」


「2人には何も伝えてないからな。危険に遭うのは俺だけで十分だ」


玲也と麗が悲しそうな顔をしている理由もわかってるつもりだ。


だけど、2人にはまだ闇に染まってほしくない。


だからこそ、真実を隠すしかないんだ。


2人がそう望んでなくても。


「で、他に聞きたいことは?」


無言になる龍哉。


この様子だと、まだ柚瑠=桃姫とは気づいてないな。


まず、性別が違うからイコールにならねぇんだろうけど。


「……………………」


無言を突き通す龍哉。


…これはもう何も聞いてないってことでいいよな?


龍哉はまだ何か思うところがあるみたいだが…。


でも、俺は普段からバレないようにいろんな案を練っている。


何を聞かれようと、全部納得のいく言葉で返してやるよ。


「龍哉、あのさ…」