「まさか情報にあった総長が偽物で、〝あいつ〟が本当の総長とはね」


思い出すだけでも腹が立つっ!


あいつだけは何があっても許してはいけないっ。


「…早く潰さないと、いつ白龍を襲うかわからんからな」


「まぁね。私も柚瑠として白龍といるけど、近くに轟らしい気配はないし」


用心しているのか。


それとも何か他にある…?


そんなことを考えていると、こっちに向かってくる足音が。


ガラッ!と大きな音を立て、入ってきたのは組員で。


とても慌てている様子からして悪いことが起きたんだ。


お父さんも私と同じことを思ったのか、とても険しい顔をしている。


「何があった」


「い、今…悠里から電話がきまして…っ」


悠里から?








「下っ端が闇討ちにあったと!!」