ちょっと女っぽい顔をした男に見えるはずだ。


…それはそれで何か嫌だけど。


「さてと、確か理事長室行けばいいんだよな?」


普通は職員室だけど…お父さんが言ったから守るしかないし。


てか、理事長室ってどこ?


なんて考えていると、ゆっくりと門が開き出した。


「ほ?」


なんで開いたの?


不思議に思っていると、門の向こうに黒い人影が。


…こっからじゃ見えないや。


「お待ちしていました。柚瑠様」


見えてきた人影は俺のよく知る人物だった。


「あれ、南沢じゃん。どうしてここにいんの?」


この身長の高いのは南沢。


波多野組の幹部で、お父さんの右腕的存在。


そんな南沢がどうしてここに?