桃の姫〜最強姫の愛した族〜

「っ…」


息を呑む龍哉にニッコリと笑う。


顔を殴られると思ったのかな?


でも残念。


それは見当はずれだし、私を追っていたのなら知ってるはず。


私は…桃姫は顔を殴らないということを。


殴る時は殴るけど、それは本当に悪いやつだけ。


ましてや正統派の龍哉を殴るなんてもっての外だ。


まぁたまにだけど、イラついたりとかしたらやっちゃうこともあるんだけど。


「あなたは強いよ。だけどどこか脆い」


「ぶっ。りゅ、龍哉がっ…脆いやて…っ」


お腹を抱えて笑う光汰に、龍哉はギロリと睨む。


「ひっ!わ、悪かったって!龍哉が脆いわけないやんな〜」


頑張って龍哉の機嫌を取ろうと頑張る光汰に、誰もフォローする気配はない。


そんなみんなに光汰は涙目。


うっ…可愛いって思ってしまうのは何でだろう。


だけど、私は助けるつもりはない。


だって光汰の自業自得だし、今の私は光汰とは初対面ってわけだしね。


フォローすると厄介なことになりかねないし。