〜涼〜
走った
かなり走った
そしてやっと止まった
つっっっっら!
「ねぇ……どうしたの?」
息を整えながら伝えた
「泣きそうだったじゃん武並」
「別に!」
「なんで強がるんだよ」
「こうしてないと辛くなるから」
「俺にはよくわかんね」
強がってるんじゃない…
逃げてるんだよ…
私は弱い自分がキライ
だけど自ら逃げてるんだ
矛盾しとるなー
また泣きそうになった
「お前はまったく」
迷惑かけたな…

っ…
気づけばまた宇佐美の腕の中にいた
「泣けばいいよ。今は。大丈夫だから。俺がいるから。」
ただただ優しかった
誰だ?こいつ?
ほんとに宇佐美?
優しさが心にしみる