「俺からも聞いていい?」 「…何…?」 「なんで俺のこと、待ってたの?」 あたしの手を握る力をすこし強くして聞く颯太。 「…好き、なの。颯太のことが好きだったから、会いたかったから、待ってた。ここにいれば会えるかなって思って。」 「そっか。ごめん、すぐ会いにこれなくて。」 「ううん、大丈夫。だって颯太にはあの時大切な人がいたから…、仕方ないよ。」 「…ごめん、ひとみ。」 「だからいいの…仕方ないこと…」 「違う。」 あたしの言葉をさえぎって、あなたは言った。 「俺、結婚してるんだ。」