今日は、彼の眼前に仰向けで倒れ込んだらしい。
 中身を零さぬよう金魚鉢を抱えたため、丸めた背中を思いきり打ったのだ。

 生クリームを口に含んだまま、盛大に怒りをぶつけた。

「いきなり、なにひゅんのよ!」

「まずは食うか喋るか怒るか、どれかにしてくれ。はしたない」

 口元を袖で隠した東雲は、顔をそむける。



 あ、いつも通りっぽい。

 ほっとしたような、残念なような。