後ろ姿のキミへ。


「そっかー凛ちゃんと璃久がねー」

黙って泣き止むのを待ってくれた桃花は今度はヒックヒックとしながらゆっくり紡がれる私の言葉を慎重に聴いてくれた。

「でも、やっぱり凛ちゃんには仁が居るんだからさ?あんまり考えない方が良いと思うよ?」

わかってる。でもね、私が一番危惧してるのはそっちじゃない。

本当に心配なのは、璃久が凛子を好きなんじゃいかってこと。

それを考えて凛子に嫉妬してしまう自分が一番嫌いだった。

「凛子のことが好きなのかが怖いの」

そう言葉にして誰かに伝えるのは初めてだった。

そうすることで余計に現実味が帯びそうだから。

「それはないよ、ちひろ」

突然後ろから声がして反射的に振り向いた。

今一番会うのをためらう凛子が少し笑って立っていた。