『帰る。』
そう言ってソファを立ち上がる西谷先輩。
その時、先輩と目があった。
口調の割りには激怒しているとかではない。
私に対しては悲しい目を向けて、遼に対しては少々睨みつけている。
バタンっ
大きな音を立てて閉じられた扉。
重々しい空気をおいていきやがって。
って思ったのは口が裂けても言えない。
『で?どこがいい?』
雑誌を指差した遼。
その声で我に返る。
「じゃぁ、ココとココ。」
私が指をさしたのは無難なショッピングモールとケーキバイキング。
『分かった。日曜日でいいか?』
「うん。」
まだ、首まで赤い遼はそこに印をつけてその雑誌を閉じた。

