『また、ここに遊びに来るだろうからその時紹介するよ。』
春樹さんはそう言うと新聞に視線を落とした。
また、気不味い時間が流れる。
さぁさぁ。誰か第一声を放つのかー?
私は喋らないぞ!
『日奈。行きたいとことかあるか?』
静かな空気を破ったのは遼。
デートで行きたいところを聞いてきた。
私は行きたいところとか無いから決めてくれれば助かるんだけど…。
とか思いつつ、デートスポットが載った雑誌を見る。
『遼。もしかして、この雑誌わざわざ買ったの?』
少し笑って聞いてみる。意地悪だったかな??
案の定。遼は首まで真っ赤になって短くなった髪の毛で必死に隠そうとする。
馬鹿じゃん。私どこでもいいのに。
なんて思いながらも、素直に嬉しいと思った。

