『大原…?』

私は名前を呼ばれ後ろを振り返る。

私の名前を知るのは同じ中学校の人か同じ小学校の人しかいないはず。

『やっぱり、大原じゃん!』

目の前で笑うのは短髪で背がものすごく高い人。

私の頭の中は?マークが浮かんでいた。

『あれ?覚えてない?中学校の時、バスケ部だった…』

そう言われても、逆光で顔が見えないし、中学校のバスケ部の先輩に銀髪なんて…。
ん?この声…。

「西谷先輩?」

『そうそう!!』

目の前で笑うのは紛れもない西谷先輩の顔で顔立ちが整っている顔を近づけられる。


『いやー。久しぶりだね。

…思い出して貰えてうれしいよ…。』


最後の言葉が聞き取れなくて「え?」と聞き返すと

『何でもない。』



そう言って西谷先輩は私の隣に座る。


聞こえてましたよ。先輩。
忘れるわけがないじゃないですか。

先輩は私が辛い時、いつも側にいてくれましたよね。