それから私が泣き止むまで水くんは
ずっとわたしを抱きしめてくれていた











わたしが泣き止んだ時には
集合時間はとっくに過ぎていた











何度もごめんなさいと謝ったけれど
水くんはその度に
謝らなくていいと言ってくれた












それ以外の会話はなかったけれど
バスに着くまでの間
ずっと水くんはわたしの手を引いてくれた












久しぶりに繋いだ手が
大きくて、温かくて
ずっとこのまま歩いていたいと思った