「水くん…
もう大丈夫だよ、ありがとう…」
あれからずっと
わたしのことを抱きしめている水くんに
小さく声をかけた
「…」
「水くん…?」
反応がない水くんの背中を
ぽんぽんと叩く
「……よかった」
「…え?」
「琴葉になにかあったら
どうしようかと思った」
少し掠れた声で話した水くんは
体を離すとわたしの頬に触れ
涙を拭いてくれた
「琴葉が泣くところは見たくない」
そう言って
悲しそうな顔をする水くんを見て
わたしはまた涙が溢れてしまった
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…