「……ッ…」 …何でだよ。 何でこんな事するんだよ。 髪だって…見る度に、その魅惑さに誰もが一度は振り向いてた程、長くて綺麗な黒髪だったのに。 何で……切っちゃったんだよ? こんな勿体ない事すんなよ。 俺は、今にも溢れ出しそうな涙を必死で堪え、明るく陽翔に声を掛けた。 その時、寂しげにこっちを見ていた君。 …それは単なる勘違いから始まった。 でも、こんな些細な勘違いが、切な過ぎる結果を導き出してしまった―――。