えっ…?
心臓が止まるかと思った。
「茄月、お前今なんつった?」
俺がそう聞くと、茄月はイライラしたかのように頬を膨らませた。
「だから、そういう事っ!優多が好きなの…!他のどんな奴らよりも!」
「…!」
信じられなかった。
茄月が俺を好き…?
「あのね、優多。あたしは本気だよ。
冗談言ってないよ」
そう…なのか。
うーん。
勿論、茄月の気持ちはすごく嬉しかったし、付き合ったらどれだけ楽しいだろう。
でも……。
「ごめん、茄月。
告白してくれたのは、すげぇ嬉しい。
ありがとうな。
…でも、俺、好きな奴がいるんだ。
いつまでも、その人の側にいたいんだ」
……“好きな奴”。
それはきっと…いや、俺は確信した。
俺、牧野さんの事が、どうしようも無い位、大好きなんだと。


