電話を切った後、私の心には、何も後悔は無い。
…筈、なのに……。
何故か、激しい後悔が襲ってきた。
「うぅっ…。境本…くんっ……くっ…」
この気持ちは、何?
この、何ともいえないような気持ちと、激しい後悔は、何なの?
私は、ハッとした。
そして、背筋が一瞬だけヒヤッとした。
もう5月の半ばで、初夏の風が吹いていて、これは寒い訳では無いんだ。
これはきっと、こういう事に違いない、と言う心の訴えに驚いてるんだ。
私は、きっと……
好きなんだ。
境本くんの事が。
どんな人よりも。
大好きなんだ……。
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