「…ッ……何…よ……」



人をこんな時間に呼んどいて、何やってるの?




こっちは、必死に来たんだよ?



ホウキまで借りて、わざわざ飛ばして来たんだよ?




なのに………っ…なのにっ……




「そんなの……無いよ…」



しばらくすると、境本くんは女の子を見送り、女の子は帰って行った。




その後、境本くんは踵を返し、周りをキョロキョロと見渡した。



私を探してるんだ。




私は、見つからないようにそっと抜き足差し足で歩いて行き、立て掛けてあったホウキを素早く手に取ると、思いっきり加速した。