そろっと聞いてみると、鈴は驚いたように目を見開いた。
まるで、あんた何言ってるの?って感じに見える。
…まずい、まさかここは、まだこっちの世界?
そう焦っていると、鈴がおずおずと口を開こうとした時、ぱっと笑顔になった。
「佳奈って、面白いね。
変な事聞くから、びっくりしちゃった」
ああ、そういう事。
どうやら、私はすでに魔法の世界に飛ばされていたみたい。
しかも、こっちの世界の人たちにとって、魔法が使えるのは当然らしい。
鈴が、良かったら何かやってみようか?と首を傾げた。
それで、折角だからやってもらおうかなと、こっくりと頷いた。


