「そう、佳奈ちゃん。…あの、“佳奈”って、呼び捨てでも良い?」 「全然、構わないよ」 私がそう言うと、鈴ちゃんは嬉しそうに笑った。 「ありがとう!あっ、佳奈、私の事も、全然呼び捨てで良いからね!」 そう言って、またニコッと微笑んだ。 …何て、愛想の良い子だろう。 ここは多分、もう魔法の世界?なんだよね? それを確認したくて、鈴ちゃん改め鈴にこんなお願いをした。 「ねえ、鈴、魔法使える?」