恋スル魔女



呪文のような言葉をいい終えた、その時、私の周りを紫色の怪しげなもやが覆った。



「ちょ、ちょ、ちょっと!!これは、どういう事?!」



冷静に聞こうと思ったのに、質問にしどろもどろになってしまった。




そんな私のしどろもどろな質問をよそに、静かに謎の女性は言った。




「…佳奈ヨ。オマエハ、マジョクジノダイヒョウテキナ、マギレモナイトウセンシャダ。

ヨーク、キキナサイ。
トウセンシャノオマエニハ、ヒトツノ“ケンリ”ヲアタエル」




あっ…。



権利。




これでやっと、権利が何なのかを知る事が出来る…。



そう思って期待していると、謎の女性は『タダシ…』と言って付け足した。




「ケンリガナンナノカヲイチドキイテシマッタラ、ソノケンリヲツカッテモラワザルヲエナクナル…」