恋スル魔女



まさか…




私の事を魔法で運んでくれたのって……まさか……




いや、違うよね。




「そうね、もうちょっと休んでた方が良いわ。
おばさん、これからちょっと出掛けちゃうんだけど、一人で大丈夫?」




どうやら、今保健室にいるのは私だけらしい。




「はい。大丈夫です」




「ごめんなさいね。他の人が来ても、出なくて大丈夫よ。
自分で出来る筈だから。
それじゃ、よろしくお願いしますね」




そう告げると、依知川先生は慌ててその場を出て行った。




私も、まるで死んだかのように、一瞬のうちに眠りについた。