二人は森の外まで出ると、そこで止まった。





「ここまでで大丈夫よ。いつもそうだから。」


「分かってるよ。でも気をつけてね?」


「うん、ありがとう。」


フローラはそう言うと、フランクの手を握った。








「あのね…私、フランクがいないといっつもお城の中で一人なの。…だから…」


「結婚しよう。」

フランクはフローラの言葉を遮るように言った。





「僕、まだ言ってなかったから。」


「そんなの当たり前でしょ!誰か居てくれるだけで心強いから…」


「…あの時と同じ…」


「やっぱり覚えてたのね!」




二人は顔を見合わせて笑った。

どちらからともなくキスをし、その日は別れた。