Le Petit Princesse

「フローラ様の侍女のアマンダです。
今日からフローラ様の身の回りの事をしますので、気になる事がございましたら何なりとお申し付けください。」


「よろしくお願いします、アマンダさん!」


「アマンダでいいですよ。まずは着替えからですね。」




そう言ってアマンダはクローゼットを開けると、たくさんのドレスが出てきた。





どれもあまり広がっていないシルエットで、丈はくるぶしほどまでのドレスだった。




「今から着替えるドレスは普段着でございます。この中からお選びください。」




「うーん…じゃあこれで!」






フローラが選んだドレスは、淡い水色で襟がついていて、袖も膨らんでいるデザインだった。


フローラは着替えると、侍女はフローラの髪を整え始めた。





「この国にはフローラ様のような髪の女性も多いんですよね。」


「私も昨日たくさん見たわ!やっぱりエリックみたいな金髪って珍しいの?」


「そうですね…この国ではあまりお見かけした事はございません。」


「やっぱりそうなのね。」







ーーでもエリックって初めて会った感じがしないのよね…。




フローラが考えているうちに、侍女は丁寧にフローラの髪をハーフアップにまとめ上げ、ドレスに合わせてリボンを付けた。




「完成です!」


「ありがとう、アマンダ!」




そう言ってフローラは笑った。