オヤスミナサイ~愛と死を見つめて~

ずいぶん、痩せたね。

だけど瞳は以前と変わらずキレイ。

好き。――好きだよ。

「相変わらず毎晩ビール飲んでるの?」

「うん」

「ははは。ご飯はちゃんと食べてる?」

「それはこっちのセリフだよ」

「ああ――。食事、これ。栄養点滴」

私は、夢くんの腕から伸びている管を見た。

――なんだか、涙が出そうになった。

「今日は、なんだ、カワイイな。服装」
 
私は真っ白なセーター、フリルのついたエンジとブラックの格子型のロングスカートといった格好だった。

「うん。最近、夢くんの前だとユルイ格好ばかりしてたからね」

「うん――。悪ィ、梨聖ちゃん。ベッドの足元の方……ペダルあるんだけど、それ回して。上半身のベッドの部分、よりかかりたい」