オヤスミナサイ~愛と死を見つめて~

いつも、傍にいてくれる。
 
いつも、私のことを気にかけてくれる。
 
私は一生、夢くんの元を離れない。

「梨聖ちゃんは、何か欲しいものある?」
 
夢くんが私の顔を見た。
 
私は見つめ返す。
 
そのさくらんぼ色の唇が、目に止まった。

「……スが欲しい」
 
私の声は、照れが入って掠れていた。

「え?」
 
夢くんは聞き返す。

「……あの、ね」

「うん」
 
私ははーっと大きく息を吐いて、もう一度言った。

「キスが、欲しい」
 
私は恥ずかしさでいっぱいで、ぎゅっと目を瞑った。