オヤスミナサイ~愛と死を見つめて~

食器棚には、あんまり多くはお皿はないけれど、必要最低限のものは揃っていた。

聞けば、夢くんのお母さんが見繕ってくれたらしい。

夢くんの親御さんも、うちの両親も、夢くんとの同棲には賛成のようだった。

夢くんの人格?

夢くんに魅かれるのは、私だけじゃないってことか。

「梨聖ちゃん、何飲む?」

「牛乳」

「解った。一緒に持っていくね」
 
こんなやりとりが、ほんとに新婚さんみたいで、くすぐったい。
 
夢くんがいれば、私はいつでもハッピーだ。
 
ガラステーブルに、あさりのリゾットが置かれた。

「わ、美味しそう」

「召し上がれ」

「いただきまーす」

あつあつのリゾットは、ほんのり塩味で、口に優しかった。

「美味しい~」