オヤスミナサイ~愛と死を見つめて~

声のする方を見ると、なんと帆乃香がいた。
 
いつもより小奇麗にしている。

「ごめん、ごめん。梨聖拉致るのに手間取った」
 
見れば、帆乃香の他に、座していたのは男のひと3人だった。

「何、これ」
 
私は鈴に尋ねる。

「合コン。梨聖も強制参加」

「今日だったのね、合コン。だけど、なんで……」
 
私は少し、怒りを覚えた。
 
だから私をよそいきの服に着替えさせたのか。
 
誕生日プレゼントとはよく言ったものだ。

「さやか誘ったんだけど、来なくてさ~」
 
さやかには、想太という彼氏がいるのだ。
 
参加するわけがない。
 
と、いうか、私にも夢くんという彼氏がいるのだが。

「ほらほら、入って。始まらないよ」