「全部だよ」
ひゅう、と帆乃香が口笛を鳴らした。
「え、すっごーい。そんなこと云えちゃうんだ。梨聖、愛されてるわね~」
「おかげさまで」
私はつっけんどんに言う。そんな私の不機嫌オーラにも、鈴は気づいているのかいないのか、まるでムシだ。
「よかったら今日のランチ、みんなで食べません? 私、梨聖の彼氏って興味ある~」
「あ、せっかくだけど、これから用事あるから……」
本当に用事があるのか、それとも鈴の誘いを断るためか、夢くんは笑みを崩さずに言った。
「用事? 用事って、何の用事ですか?」
またも鈴は喰らいつく。どこからくるんだ、そのパワー。
「ちょっと、病院に」
病院……それを聞いて、今度は私が切り込む番だった。
「夢くん、調子悪いの? さっき買い物に走らせたから? 発作起こしてるの?」
「いいや、定期的に通ってるだけだから。経過と、薬をもらいに」
ひゅう、と帆乃香が口笛を鳴らした。
「え、すっごーい。そんなこと云えちゃうんだ。梨聖、愛されてるわね~」
「おかげさまで」
私はつっけんどんに言う。そんな私の不機嫌オーラにも、鈴は気づいているのかいないのか、まるでムシだ。
「よかったら今日のランチ、みんなで食べません? 私、梨聖の彼氏って興味ある~」
「あ、せっかくだけど、これから用事あるから……」
本当に用事があるのか、それとも鈴の誘いを断るためか、夢くんは笑みを崩さずに言った。
「用事? 用事って、何の用事ですか?」
またも鈴は喰らいつく。どこからくるんだ、そのパワー。
「ちょっと、病院に」
病院……それを聞いて、今度は私が切り込む番だった。
「夢くん、調子悪いの? さっき買い物に走らせたから? 発作起こしてるの?」
「いいや、定期的に通ってるだけだから。経過と、薬をもらいに」



