木曜日のオオカミ 



「…?」

ふいに腕が軽くなった


「え…?」


人の気配を感じて右を向くと……

「け、賢人!?」

「おう。」

「い、いや。おう、じゃなくて!
え、何で!?」

「いや~なんか、ぼーっと歩いてたら、
女の子が重そーなもの持ってたから。ちょっと助けてあげよっかなっと思って。」

「え、でも…」

「ん、何? イヤだった?」

「イヤじゃないけど…」

「ないけど?」

「…なんか、申し訳ないっていうか…」

「まぁ、持ち物のお世話すんのも持ち主の仕事だからね」

「…///!!」

なぜか赤面してしまう私


「で、これどこまで運ぶの?」

「あ、あっちの空き教室」

「そっか。」