ヴーヴー…





休み時間



ふいにケータイが震えた


そこには見知らぬ番号



「…?」




とりあえず

出てみる



「…もしもし?」



「あ、俺、オレ」




この声……


まさかあいつ!?






(っていうか、詐欺かよ…)

どっかで聞いたことのある

フレーズに苦笑




「名前言わないと誰かわかんないんですけど…」


「君の持ち主、大橋賢人です」



聞いた私がバカだった…



完全に面白がってる


(こっちはあなたのせいで眠れなかったんですけど!)


「で、何か用ですか?」




「何か用?じゃないよ!

おまえ家出るの早すぎ」




「え、まさか

一緒に登校しなくちゃいけないとかじゃないよね…?」




「そのまさかだな

持ち主の管理はちゃんとしておかないと

誰かにとられるのはイヤだからね」




(……!!)




電話ごしに赤面



「あ、そうそう

今日の昼休み生徒会室来いよ

じゃあな!」



     ブチッ!!!



一方的に切られた電話



現実に戻り

昨日のことを思い出して

もう一度赤面



(私どうなっちゃうの!?)



でもオオカミ様のお呼び出し
には

逆らえません………

このキスマークがある限り…