中に入ると、丁度坂本さんの演奏が始まろうとしていた。
暗くなる室内に紛れ込み、端の方からステージを見る。
スポットライトの中に浮かぶ。私の王子様。
この語りを聞くのも、これが最後じゃないと思っているけど……。
語り出した「イエスタディ」
何もかも、思い出の中に音が散りばめられて行く。
この音に出会ったから、私は歩き始めた。
音を再び、取り戻す努力ができた。
何もかも、全てに感謝するように…語られていく音。
誰もが皆、食い入る様に見つめてる。
ステージの上で語り続ける彼の姿を、瞼に焼き付けてる…。
柳さんの目に涙が薄っすら光ってる。
この旅立ちを誰よりも喜び、そして哀しんでいる人…。
ハル…シンヤ…
兄貴のように彼を慕い、目標としている人達…。
期待と羨望の眼差しで、遥かな未来を予測してる。
団員の誰もが、涙を流しながら聞いている。
でも私は…
私だけは…
もう泣かないって決めた…。
この人が、どこの国にいてもきっと、元気でいてくれると信じてるから。
いつか必ず、きっとまた会えると信じるからーーー。
暗くなる室内に紛れ込み、端の方からステージを見る。
スポットライトの中に浮かぶ。私の王子様。
この語りを聞くのも、これが最後じゃないと思っているけど……。
語り出した「イエスタディ」
何もかも、思い出の中に音が散りばめられて行く。
この音に出会ったから、私は歩き始めた。
音を再び、取り戻す努力ができた。
何もかも、全てに感謝するように…語られていく音。
誰もが皆、食い入る様に見つめてる。
ステージの上で語り続ける彼の姿を、瞼に焼き付けてる…。
柳さんの目に涙が薄っすら光ってる。
この旅立ちを誰よりも喜び、そして哀しんでいる人…。
ハル…シンヤ…
兄貴のように彼を慕い、目標としている人達…。
期待と羨望の眼差しで、遥かな未来を予測してる。
団員の誰もが、涙を流しながら聞いている。
でも私は…
私だけは…
もう泣かないって決めた…。
この人が、どこの国にいてもきっと、元気でいてくれると信じてるから。
いつか必ず、きっとまた会えると信じるからーーー。