通り抜けた瞬間、微かに聞こえた… 「あんま調子にのんなよ」 一瞬足を止めたが、私は振り向かずにそのまま先輩の後を追った。 「悪いな、アイツら俺と同じクラスの奴でさ」 『いえ、大丈夫です』 何て言えば嘘かも知れない。 だって、二人の目がこわかったから… それでも、強がる事しか出来なかった。 「…」 不安な顔色をしている愛美を功は見逃さなかった。