ドンッ 「ひゃ……っ」 「お……っと、」 誰かにぶつかってしまった。 でも、運良く腕を掴まれて後ろに倒れずに済む。 わわっ、すぐにお礼して謝んなきゃっ……! 「ありがとうございますっ」 あたしは勢いよく頭を下げた。 「あのっ、ぶつかってしまって、ごめんなさ……」 「純夏?」 へっ……え? あたしは顔を上げた。 な、なんで……。 そこには、驚いたような顔であたしを見ている壱哉がいた。