そうだ、そうだよ。




あたし今まで壱哉が好きなんて言葉、ストレートにも遠回しにも伝えたことなかった。





「壱哉……っ」





あたしは焦りを胸に壱哉の名を呼ぶ。





でも、そんなあたしの声を聞かず、密着していた体が離れる。





どうしよう。






あたしも好き、って伝えた方がいいの……?





でも、明日……記念日にしたい。




壱哉の誕生日に、クリスマスに、恋人同士になりたい。





それじゃ、ダメなのかな……?




そう考えていると、知らないうちに泣きそうになっていたみたいだ。












そんなあたしを見て……辛そうな声で、壱哉はこう言った。