「そんなの知ってるっつの」 頬をブニブニと触ってきた。 「いたいっ!いたいって!」 あたしがそう言っているといきなり千聖が立ち上がった。 「ふふ、じゃねー、あたし帰るよ」 意味深な笑みを残して千聖は帰っていった。 ……なんなのよ、もう。 ていうか、帰るの早い。 「ほら、帰るぞ。今から寒くなるし」 「はーい……」 あたしはカバンを持って立ち上がった。 「お前マフラーは?」 「え?あ、汚れちゃったから……」 さっき土に落としてしまったのだ。 せめて土じゃなければ使えたからよかったのに。