「ご、ごめん。ありがと壱哉……」 「ふっ、電気ついてよかったな」 ぽん、と頭に手を置かれる。 「うん……」 とにかく、電気ついてよかった。 このままつかなかったらどうしようかと思ったよ。 雷も今はあまり鳴らない。 雨はまだ強いけどさっきよりは弱くなったみたい。 「なぁ、純夏」 話しかけられ、壱哉の方を見る。 「何?」 「頼みがあんだけどさ……」 あたしは首をかしげる。 頼み?何の? 「どうしたの?」 壱哉の次の言葉に、あたしは目をみはった。 「明日俺とデートして」