『大雨が降るみたいですね〜、今も少し降ってますし。落雷などにも注意して今日をお過ごし下さい』 ニコッと笑顔で伝えるアナウンサー。 「雷、今からかよ」 壱哉が少し呆れたような声を出す。 「そう、みたいだね」 その声を聞きながら、あたしの胸には小さな恐怖心が宿った。 もしものことにならなければいいけど。 なってしまったらあたしは耐えることなんて絶対できない。 どうかあの状態には、なりませんように……。 予報を見ながら、そんなことを願うあたしだった。