あたしには、嫌いな人がいる。




いっつも構ってきて、無駄にドキドキさせてくる人。








「純夏」




ほらきた。




あたしの肩にズシッとヤツの腕が乗っかる。





そして顎をあたしの頭に乗せた。







西条壱哉。





あたしの幼なじみでもあり、あたしの嫌いな人……なーんて、大好きな人。




クリスマスが誕生日のおめでたいヤツ。





「寒いから早く家帰ろーぜ」





「ちょっ、人の頭と肩に重いもの乗せないでよ!」





「はぁ?失礼だな、重くねぇよ、ほれ」





さらに力をかけられる。





重いってば……!