「ふは、俺も。ちなみに颯たちもだよ」 「そうなんだよー、できるだけ早く帰んないとな……」 雨……あたしも急がないと。 「ねぇ、樹里」 「唯華?どうしたの?」 そう尋ねると、ニヤリと口角を上げる。 え、何なんですかね。 「今日は大樹先輩と帰ったら?」 「え?」 「ん?」 唯華の言葉にあたしと大樹くんは同時に声を上げる。 「だって雨でしょ?それに、最近変質者が出たって言ってるし……」 「へ、変質者?」 聞き返すと、頷かれる。