「……樹里?」




「え?あっ、ごめ、ん、ね?」





トリップしていたあたしは、ハッと我に返る。





そして、自分と大樹くんの距離の近さに目を大きく見開く。





って、まだ離れてなかったぁ!





「だっ、大樹くん……!」




「……ん?え?なんでそんな慌てて、」





うぅ、なんでこんなに顔が赤くなるんだろう!!





で、でも!





「本当にありがと!大樹くん」




あたしはそう言ってバッと大樹くんから離れて毛布を空き部屋まで持っていった。





まだ赤い顔を毛布で隠しながら……。