「近くにカフェがあるんだって。行かない?」




「行くか、海もいいけど、あったまらないとな」





大樹くんがあたしの頬に触れる。




「冷たいな……早く行こう」





本当優しいね、大樹くん。





「ありがとう……大樹くんはあったかいね!」





あたしがそう言うと、大樹くんは笑った。






「ふっ、じゃあ俺が、カフェまで温めてあげる」





そして、来た時のように、あたしの手を握った。










カフェまでじゃなくて、これからもしていたいな……なんて考えが頭に浮かんだことは、大樹くんには秘密だ。