あたしがそう言うと、大樹くんは目を丸くした。




そして、手を口元に当てる。




……?





やがて、また、少しだけ笑う。





「樹里がそんなこと言うなんて。しかもそれは反則」




はん、そく?




反則って、何が?





「え?ちょ、大樹くん……反則って、」





「ん?いや、秘密。それよりまた足捻ってない?前も同じようなことあったから」





「あ、それは大丈夫!ケガしてないよ」





あたしは足をプラプラとさせる。





「ならよかった。もう捻るなよ?どうせ隠すだろうから」





うっ……と心の中で怯む。