大好きな君と~ヒミツ、これからも~






沙綾ちゃんが付けているエプロンのリボンが隣のフライパンに引っかかる。




そのフライパンはリボンの結び目に引かれてお湯の入った鍋に当たった。





衝撃で滑り、鍋が沙綾ちゃんの方に傾く。








「危ないっ!沙綾ちゃんっ」





あたしは沙綾ちゃんの方に飛び出し、代わりにお湯を手に被った。






バッシャァンッ!!




「ぅ、あ、つっ……」





沸騰したお湯は、熱すぎて。




ジンジンと右手が痺れる。




ミートソースを作るために置いておいたフライパン。






これがこんな風になるなんて。





「樹里さんっ!!」