「うん、沙綾ちゃん大好きなんだよ。仲良いのは微笑ましいけどね」
「颯先輩、全然そんな風には見えないのに」
女の人慣れしてて、結構クールなところもあるのに。
「まぁ、見かけはねー。でもそんなことないからね」
ニッコリ笑って言われても……。
「へ、へー」
こう返すしかないじゃない。
それから数分後、颯先輩と沙綾ちゃんがやって来た。
沙綾ちゃん、バッチリ洋服決めてたね。
こういう可愛い服が似合う子はいいなぁ。
これ……遥のためなんだよね。
「沙綾ちゃん、遥のため……だよね。すごいね」
こんな風に頑張れるって、すごいと思う。

