「うーん、何買おうかな……鍋物とか食べたいなぁ」
最近寒いし。
「ただいま」
「あっ、大樹くんだ!」
大樹くんの声が聞こえたあたしは、パタパタと玄関に向かう。
「おかえりなさいっ、大樹くん」
「樹里、ただいま」
ポン、と頭に手を置かれる。
そしてそのまま軽く撫でられた。
最近大樹くんは、こんな風によく撫でてくれる。
それも温かく、優しい顔をして。
「今日はオムライスにしようと思うんだけど……いいかな?」
「いいよ、樹里が作るのは全部美味しいし」
「そう言ってもらえると嬉しいなぁ」
美味しい料理を作りたいもん。

